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イムデベ!

個人的偏見と傾向による映画・音楽・本紹介&レポ

Murder for Two@世田谷パブリックシアター 12th, June, 2016

舞台

余りによかったので、レビュー書くのが遅れるという本末転倒ですが、

 

この舞台、今年のナンバー1だから!(個人的見解)

 

松尾貴志と坂本昌行の二人舞台なんだけど、二人で演じるのが13役で、そのうち10人は坂本担当という無茶っぷり。

これ、オフブロードウェイの作品だそうで、とにかく脚本がすごくよくできている。

主演二人は演じるときもあれば、素のままの二人のときもあって、現実と虚構を行ったりきたりするのにくわえて、ひとりが10人を演じるわけだから、そのスピード感たるや、半端ない。

ストーリーは一応、ミステリー。

或る夜、パーティに集まった客たちのなか、その家の主人が殺害され、たまたま通りがかったうだつのあがらない刑事(松尾)が、犯人をつきとめようとする。

そこには大学生で犯罪心理に興味のあるステファニー(坂本)がいて協力を申し出るが、容疑者である被害者夫人(坂本)、元バレリーナ(坂本)、かわいい子供たち(坂本)が入り乱れて大変なことに…って全部坂本昌行じゃん!

 

演じ分け、完璧でした。

 

もう台詞言わなくても姿勢だけ、視線だけ、それだけで今どの役をやっているのかわかりました。

さぞかし疲れたことでしょう(いきなり同情)

でも再演して(真顔)

すっごいすっごい疲れると思うんだけど、私はこれをもう一回観たいし、

何より、今回観られなかった普通の演劇ファンの方々に観てもらいたい。

サイコで、クレイジーで、大爆笑の兎に角最高に素晴らしい作品。

 

ちなみにチケットが取れたのが千秋楽だけだったんですけど、

なかなか帰ろうとしない興奮さめやらぬ観客に対して、

数度のカーテンコールのあと、坂本くんがばたんと(セットの)扉を開けて出てきて言い放った渾身の

「以上!!」((c)厚切りジェイソン

が坂本くんのやりきった感をみごとに表してました。

拍手!

サマリー

2015年総括

覚えている限りで2015年の映画,本,CD等を総括してみました.
自分用のメモみたいなものなので,非常に身勝手で率直な感想や評価をつけています.
それでもイイちうかたのみドゾ.
いつも題名と感想しか書いてなくて不親切きわまりないので、気に入ったやつには一応短いあらすじにもならない紹介文をつけてみました。



1.「ピース」ジーン・ウルフ
2.「私の大地から地球へ」セバスチャン・サルガド
3.「キャロル」パトリシア・ハイスミス

 



「ピース」は題名からは想像できないおよそピースからはかけ離れた内容で、
これどこに連れてかれるんだ!!ってなる恐怖の傑作。
いやー、深い。なぞが深すぎて、じったんばったんしているうちに
「ピース」の本当の意味が見え隠れしてくるあたり、とんでもない作品なので
驚かされたという意味で、昨年の1位。

 



「私の大地から地球へ」は写真家のサルガドの自伝ですが、
彼の生命に対する非常に深い愛や尊敬を感じることのできる内容。
サルガドの写真を知っている方には是非オススメしたいし、
サルガドの写真を知らない方には今すぐにでもサルガドの写真を
見ることをオススメしたい。



「キャロル」はハイスミス好きとしては、そんな作品を書いていたのか!と
驚いた一作。非常にハイスミスらしい、奇妙な静寂や冷たい空気の中に優しさ混入の
素晴らしい小説でした。
レズビアン小説だったのは、あ、やっぱりねという感じ。
リプリーシリーズを読んでいたときから、そうではないかと思っていた。
この小説、実際に同性愛者の人でないと書けないと思う。
独特のこの張り詰めた、けれど深い、恋愛感情は、異性間では起こり得ない(少なくとも個人的経験では)。

以下、読んだ順。


「さよなら、ブラックハウス」ピーター・メイ
思いがけずサスペンスだが(純文学だと思って買った)、しっかりとした世界観があって非常に良かった。



「もう年はとれない」ダニエル・フリードマン
元刑事のじじいが頑張っちゃう小説。
題名通りコメディタッチのハードボイルド系統で、軽く読める面白さ。



「その女アレックス」ピエール・ルメートル
スキャンダラスな表紙とあらすじで非常に売れたサスペンス。
だがしかし、この本、シリーズものの二作目なのである。
一作目から訳出して欲しい…(尚、今はこの本のヒットをうけて一作目
の邦訳が発売されているので、読む方は是非1作目から…)。
中身はフツーにサスペンスだった。サスペンス好きな人は好きなんじゃないか。



クラウドからAIへ」小林雅一
ふむふむと思いながら読んだ。
よくまとまっているので、現状までの流れ把握にいいんじゃないかと思う。
ただ、AIという言葉が最近、色んなことに使われすぎて、
若干、発散気味になっている気がする。



「失われたときのカフェで」パトリック・モディアノ
私好みの純文学。ナジャ思い出した。
この人の本いいなあ。他のも読みたい。



「百年法」山田宗樹
不老不死になった世界で、百年経ったら死ななければいけないという法律が
最初に施行されるときの人々と社会の葛藤。
発想は面白いんだけど、若干、冗長すぎた感が否めない。
話の軸があっちいったりこっちいったり落ち着かないのも気になる。

「SP」金城一紀
SPドラマのシナリオ。
欄外の金城のコメントにふーんとなることしきり。
特に田中一郎のあたり。
ドラマファンにオススメ(ドラマ観てない人は別に読んでも面白くないと思う)



「スノーグース」ポール・ギャリコ
スー・ブラックウェルの展覧会で非常に素晴らしいオブジェを見て、
そのオブジェがこの物語をベースにしていたので読んだ。
切ない話x3篇。
情景が目に浮かぶ美しさ。
なので、挿絵要らないなってちょっと思った。

「犯罪」フェルディナント・フォン・シーラッハ
非常に売れているハードカバーが文庫落ちしたので読んだ。
弁護士である著者が色々な犯罪をおかした人間の模様を描いた短編集。
さらっと読めるが、内容がまったくあとに残らない。
正直、今、メモを見て、この本を読んだことを思い出した。
ふうん、で終わったものと思われる。



「子供たちは森に消えた」ロバート・カレン
「チャイルド44」の元になった、実際のシリアルキラーの話。



「ライフレシピ」パトリス・ジュリアン
昔出した本(「物語の主人公になる方法」)に比べると随分と
地上に降りてきたなあというか、落ち着いたなあという印象。
パトリスの年齢や経験の積み重ねがそのまま現れた感じがするけど、
たぶん、前作よりこちらのほうがとっつきやすいのではないかと思う。
個人的にはよりエネルギーの高かった前作の方が好きだけど、
これもなかなか良かった。
行き詰ったときに、違うものの見方ができるのでパトリスの本は好き。

「命売ります」三島由紀夫
これはずっと発刊されてなかったのかな。
ともあれ、こういう本を書いてたんだというのが意外だったし、
思いのほか、面白かった。
サスペンスなのかな、ちょっとブラックコメディ系です。
三島由紀夫って名前でとっつきにくく感じる方にオススメしたい。

パタゴニアふたたび」ブルース・チャトウィン、ポール・セルー
二人の作家が順にパタゴニアについて書く、いわばアンソロ?
私はチャトウィンが好きなので読んだんだけど、自分が旅行しない割に
旅行記が好きだという矛盾。
とても短いので、ちょっと物足りない感もありつつ、白水社百年記念として
この本を復刊してくれたことに感謝したい。
いつも素晴らしい(だが売れない)本を出版してくれるありがたい出版社のひとつだ。

「天国でまた会おう」ピエール・ルメートル
「その女アレックス」の作者による初めての純文学ということで読んでみたが、これ…純文学か?
ありとあらゆるところが微妙で、総じて残念だった。
ストーリーテラーとしてもいまひとつだったし、この物語で伝わるものも特に無く。

映画

1.「図書館戦争2」
2.「セバスチャン・サルガド
3.「キングスマン

良い映画が沢山あったので非常に迷ったのですが、個人的な好みで



図書館戦争2」が1位!
だって、良い怪我だったんですもの(ぶっちゃけた)
というか、実際、前作がそれほど良いとは思ってなかったので
(銃撃シーンが多すぎて冗長だった)、今回もちょっと身構えてたんだけど、
非常にタイトにまとめられていて、観ていて気持ちがよかった。
原作からの変更点も「上手い!」と思わず手を叩くような部分だったし。
是非とも、3作目、実現して欲しい。

セバスチャン・サルガド」はヴィム・ヴェンダースの映画で(とはいえ、
ほとんどの部分をサルガドの息子が監督している共同監督作品ではあるが)
写真家セバスチャン・サルガドの写真がどのように撮られ、どう変わっていき、
それが地球規模のプロジェクトに発展していく過程を非常に変わった手法で
描いている作品。
恥ずかしながら、サルガド、知らなかったんですが、大ファンになりました。
写真って2次元だと思ってたんですが、この人の写真には動きや音や匂いまでもが
感じられます。
本のところにも書いたけど、是非、写真を見てほしいです。



キングスマン」は、映画のできがどうこうというよりも、コリン・ファースという
我々イギリスマニアにとっては隠し球というか、なんというか、だった彼が
一般に認知どころか爆発的な人気になった記念碑的な作品なので3位。
もうちょっとマイケル・ケイン様も活躍させて欲しかったというのと、
エグジー演じるタロン・エガートンのルックス(顔も体も)がイマイチなのとが
減点かなー。
やたらにディスられている最後の方のバカバカしさは私的には良かった。


次点に「TED2」!
期待を裏切らないぬいぐるまーに優しい映画だった~。
TEDはかわいいなー。ほんとにかわいいなー。
観てると涙が出てくるよ…
ぬいぐるまーのためのぬいぐるまーによる映画だと思う。
あと、ヒロインが変わってアマンダ・セイフライドになったのも嬉しい。

以下、観た順。

「マエストロ!」
小品というか…かわいい作品ですね。
ただ、これ、ドラマスペシャルくらいのアレなんじゃないかな。

ガンダム THE ORIGIN 1」
ガンダム THE ORIGIN 2」
文句なしの傑作!3が待ち遠しい。
ガンダムファンならぜったい観るべし!

「ジュピター」
大コケ映画。
「マトリクス3」からコケ続けていたウォシャウスキー兄弟が「クラウド・アトラス」でみごと復活!と喜んでいたが、そうか、あれは共同監督だったトム・ティクヴァの力によるところが大きかったか…。
「マトリクス3」も嵌った「風呂敷広げてあとはイメージ映像と独りよがり」の罠にがっつり落ちた結果、ぽかーん、なできばえに。
映像もさして驚くべきところはなし。


ラン・オールナイト
殺し屋の父親が息子を救うため、命をかける話。
というシンプルなアクションサスペンスに見せかけておいて、
非常に深い良い映画だった。
父親の元雇い主に対する敬愛の情。
その元雇い主の息子を正当防衛で殺してしまったかたぎの息子への愛情。
元雇い主の父親に対する友情。
ボンクラ息子であっても抱く愛情。
これが複雑に絡み合って、切ない。実に切ない!
父親を演じたリーアム・ニーソンと、元雇い主を演じたエド・ハリス
全部持ってっちゃうんじゃないかと思ったところに投入された
とびきりカッコイイ息子役のジョエル・キナマン
わかってる。この映画製作者、わかってるよ!


「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」
まさか、この私が、マッドマックスだいっきらいな私が、
マッド・マックスを映画館に観に行く日が来るとは…
しかも大傑作だった。
信じられないような大傑作だった。
見終わったあと、
イモータンジョー、イモータンジョー!プシューッッ!!!
って叫ばずにはいられなかった。
観てなかたった妹にきちがい扱いされたが妹も観に行ったあと、
V8!V8!V8!
って叫んでた。
それがマッド・マックス!
主役の影、薄い?
薄いんじゃない。他が濃すぎるんだ!


「予告犯」
ドラマ「ウロボロス」で生田斗真の狂気を帯びた目つきにやられて、これは是非ほかの役も見てみたいと思った次第。
したがって、ほぼ期待してない状態、どうせサブカル的な何かでしょ、と思って行ったのが間違いでした。
思わぬ号泣。
非常に良い映画だった。
ネタバレしてしまうと勿体ないからストーリーには触れないでおくけど、
生きる意味とか、本当の優しさとか、色々考えさせられたし、
やっぱり生田の目つきは狂気に満ちてた。すごく優しい狂気だった。
いつまでも心に残る作品だし、人に勧めたい映画。


チャイルド44
既に原作を数年前に読んでいたのだが、十分サスペンスとしてドキドキハラハラさせられる映画になっていた。
ソビエト連邦、誰もが疑い合い、探り合っている息の詰まるような社会で生きる主人公捜査官が、幼児誘拐事件が連続殺人であることに気付いてしまったがために、大変な苦境に立たされる(当時はソビエト連邦というユートピアで犯罪なぞあり得ないことになっていた)。
ストーリーが進むにつれ、閉塞感が増し、逃げ場が無くなっていく焦燥感に、胃がきりきりする思いを味わわされる。
とはいえ、原作とは違い、映画には救いがある。
それはゲイリー!ゲイリー!ゲイリーがいればもうあとはどうでもいいじゃん!(待て待て待て)
主役のトム・ハーディが器用貧乏な主人公にぴったり。
あと、悪役のキナマン、実によい美貌でした。ナイスキャスティング

進撃の巨人」(前編)
ワーストオブワースト(笑)
これだけ凄いダメ映画を作れたことに敬意を表し、後編は観なかった。
演出は古臭く、バカバカしく、鳥肌モノで、脚本は爆笑モノ。
戦闘シーンは三浦春馬の運動能力をまったく活かさず、
そもそも貧しい暮らしをしていたはずのヒロインが、
なぜかオフホワイトのローゲージのニットワンピを着ている冒頭で失笑。
よくこんな酷い映画を作れたものです。

ジュラシックワールド
動物の相手させたら世界一のクリス・プラット。恐竜相手でもOK!(笑)
最後の最後までハイヒールで走り回るダラス・ハワードにスカッとした。
良作。

ジョン・ウィック
凄い評判がよかったのでコンスタンティンくらいのインパクトを期待してしまった。
そうでもなかった。


「Pan」
まったく期待しないで行ったが素晴らしく良かった。
非情に面白いし、ワクワクドキドキする映画なのでだれかれ構わずオススメしたい。

グラスホッパー
すっげつまんなかった。
なんかもうどうしようもなかった。
役者陣は良かったんだけどねえ…脚本?原作は面白いらしいから。
あ、シリアルキラー役の山田涼介はもうちょい頑張らないと
自己満足感が透けてみえてたぞ……

DVD / TV


永遠の0
えー、正直な話、パッケージを開けたら泣くんじゃねーかくらいの
思い入れで、買ったものの、まだ開いてません。
TVでやってたから観て泣いた…


ウロボロス」(連続ドラマ)
やばかったね!!思わずDVDボックス買っちゃったもんね!
これ以上は望めないというラストまでのストーリー展開と
怪我につぐ怪我!
これまでさしてなんとも思っていなかった生田斗真ファンになった。



「ブラザーズ・ブルーム」
映画館で見逃したのでDVDで鑑賞。
てっきりブロディ演じる兄弟が結婚式に出る映画だと思っていたら全然違った。
兄弟の詐欺師の話でした。
コレね、兄弟モエ属性の人は必見!もうすごいから!ほんとすごいから!
勿体ないから中身については完全に伏せます。
知らないで観たほうがいい。今すぐ観たほうがいい。

漫画

※巻数が書いていないものは最新巻


「お伽もよう綾にしき」ひかわきょうこ
この人の描く男性は理想だよ…



図書館戦争」弓きいろ(全巻)
ベタな少女漫画の絵柄ですが、戦闘シーンはきっちりしてて、
まさに図書館戦争の世界。



白暮のクロニクルゆうきまさみ
これすっごい面白いんですが、周りで読んでいる人がいない感じ。なぜ。
実写化されそーな感じもする。

「でぃすxコミ」(1)ゆうきまさみ
o(´^`)o ウー、コレは違うー、感じがした。

「マッチ売り」草間さかえ
ときどきBLでストレス発散しようとして失敗する。
ふつーのBLはあんましもえないのだとそのたび思う。

「東京心中」トウテムポール(1)~(5)
すっげいい感じのBLだったんだけど、だんだん話が深くなるにつれ以下略。

覆面系ノイズ福山リョウコ
だんだん話がループし始めてきたぞ…

聖☆おにいさん中村光
面白い…んだと思う。

「鉄楽テトラ」佐原ミズ
絵が好きでつい買ってしまうのだが、この人の漫画を面白いと思ったことがない。

高台家の人々」森本梢(1)~最新巻
思いのほか面白い。
主人公のなんかズレた妄想が、いい。

アルスラーン戦記荒川弘
絵、上手いよね…でもこの話、原作本が終わってないって聞いてちょっと恐怖感じてる。

「今日は会社休みます」藤村真理(1)~最新巻
ストレスが絶好調に達すると読んでしまう系のイタ女性コミック。
案の定イタイタしさに崩落れた。
本当に誰もかれもが結婚を焦っている、そんな世界があるのか?
有る意味究極のファンタジー

「楽園くん(仮)」中村明日美子
…BL。



血界戦線内藤泰弘
好き!!



スティグマタ」高橋秀武
コレ、すっごい良かったの!!
設定も斬新だし、キャラも全員立ってるしで、
なぜか既に打ち切りって聞いて泣くしかない。
怪我好きの人は是非。

「Black Line」(1)水瀬チホ
つまんなかった。

「ねこまた」琥狗ハヤテ
かわいい。



「ユレカ」黒沢要
すっごい好きなBL!!
1巻しかないのが残念至極。
枯れた絵柄も好み~。



「ある日木曜会で」寺島らて
夏目のところに集まる文士たちの朴訥とした日常が楽しい。

宝石の国市川春子
設定がどうのとか置いておいて、なんか好き。
絵も、雰囲気も、なんかよくわかんないテンポも。

セキセイインコ」全巻 和久井健
めっさ面白かったのにいきなり打ち切りラストってどういうことよ!!(怒)
だから少年漫画は怖いわ…

「Orange」(1)~(4)高野苺
未来の自分から手紙が届くというSFファンタジー設定なんだけど、
基本ユル設定だし、青春まっしぐらな感じでカワイイ。

Cocoon今日マチ子
沖縄戦を描いた漫画。
物凄く怖くてトラウマになるので誰にも勧めない。

「GANGSTA」コースケ
話が進むよーで進まないループに入ってきましたよ…

GANGSTA:CURSED」鴨修平
……

「U」今日マチ子
クローン人間の話。すっげ怖い。トラウマになるので誰にも勧めない。

「あかやあかしやあやかしの」七生
読んだらしいが覚えがない。



「ゴースト・レディ」(上下巻) 藤田 和日郎
ナイチンゲールと劇場に現われるゴースト「灰色の男」をからめた冒険+伝記モノ。
流石のストーリーテリング

「合葬」杉浦日向子
彰義隊の話を全然知らなかったので、非常に勉強になったが、
怖いのでトラウマになる。

「三月のライオン」羽海野チカ
非常に面白いんだけど、はちくろの件があるから最終話まで安心はできない。

「或るアホウの一生」トウテムポール
「東京心中」シリーズは面白いけどコレは……



「Jの総て」全巻+番外編 中村明日美子
これ、すごい好き!!
同級生より好きかもしれない!
アナカンに代表されるエゲレス美青年好きな人は是非!

CD

おそろしいことに買ったCDのメモを一切付けていませんでした…
何を買ったんでしょうねえ(遠い目)
とりあえず、V6の新作は全部買ったはずです。。。
というわけで、



「Timeless」V6 初回限定生産A、B、通常版
最早3種買うことに躊躇いがない(笑)
20周年記念第一弾シングル。
第一弾しかなかった(遠い目)
非常に良い曲だった。
どれかひとつ買うとしてお勧めは初回のB。
スポットライトのMVとメイキング入りDVDがみんな楽しそうでイイ。
観客が入っているのが気に入らないという方は初回のA。
通常版は2曲多いけど、そのうちBreak Outは、まあまあで、
Roadshowはつまんないからお勧めしない。



「SUPER Very best」V6 初回限定生産A,B、通常版、限定受注生産版
…悔いはない。
「Wait for you」という素晴らしい楽曲をこのベストアルバムのボーナストラック
にするのはいかがなものかと思った。

あ、そっか。iTunesに取り込んだ日時で判断しよう。

「NIPPON」椎名林檎
iTunesで1曲買い。紅白で聞いたら素晴らしかったので。



Hello WorldBump of Chicken
血界戦線のテーマソング。素晴らしかったので。
しかしカップリングの「コロニー」がこれまた名曲で、
うっかりアルバムも買いそうになったが、他の曲聴いたらだいたい同じなので
まあいいか的に。



「Ban All the Music」Nothing but Thieves
コレは久々にあたりだなと思えるバンドが出てきた。
なかなか面白いので今後に期待。

これだけ…?怖いな。V6の20周年ってのもありますけど、
実際のところ、MUSEがアルバムツアーで日本をたぶん初めてスルーしたので
ヘソを曲げたってのもあります。ファック。

ライヴ

2Cellos
サントリーホールにて、クラシックコンサートのみ。
ロックコンサートは今回またしてもオーチャードだったのでスルー。
クラシックコンサート、とても気楽に美しい音楽にひたれる場として
非常に素晴らしかったので、是非今後もやって欲しい。

V6
20周年アニバーサリーコンサートにして初体験のV6コン。
お友達との協力のおかげで、争奪戦のなか、なんとか横アリ2回、代々木1回
合計3回行くことができました。
席もサイドスタンド、正面スタンド、アリーナ、とくまなく楽しめて良かったです。
初V6、初ジャニーズですよ。
すっげ楽しかったし、カッコ良かった!!
毎年やってほしいなあ…。

舞台
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「針とアヘン」
世田谷パブリックシアター
ジャン・コクトーマイルス・デイヴィスへのオマージュ。
ロベール・ルパージュという人が演出している有名な舞台とのことで、
圧巻のひとこと。
舞台にいったい何が起きているのかわからない、完全な異次元空間に
引き込まれること必須。
演者はひとり、舞台中央に据えられた四方を壁に囲まれたボックスの
中につりさげられた状態で、時々刻々と変わるボックスのなかの空間、
入れ替わる上下左右で、コクトーとデイヴィスの幻影を追い続ける。
機会があったら是非観てもらいたい舞台。

イベント

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「スー・ブラックウェル展」

ポーラ美術館で、入場無料で行っていた小さな展覧会なれど、
これが実に素晴らしかった。
スー・ブラックウェルは海外では非常に名前を知られているらしく、
本の中の世界を本を使って実体化する芸術家。
何を言っているかわからないと思うので、興味のあるかたは
画像検索してみてください。
私は本のところに書いたけど、ポール・ギャリコのスノーグースが気に入っています。
もっと大きな展覧会を開いて欲しい。

全般とおして、いまひとつの収穫だったのがCDかなあ。
まあ、いじけてたのが大きいです。MUSEざけんな。さっさと来い。
V6コンに行けたのが非常に嬉しかったし、楽しかったし、
それからスー・ブラックウェルという芸術家、ロベール・ルパージュという演出家、
そして何よりセバスチャン・サルガドという写真家を知ることができた良い1年だった。

バットマンVSスーパーマン “Batman vs Superman: Dawn of Justice” 2016 US directed by Zack Snyder

映画 サマリー

アメコミというのは日本のコミックとは随分と事情が違っていて、たとえば同じ漫画を違う漫画家が描いたり、違う漫画のキャラクターが出てきたり、というのは普通にあることらしい。

 

したがって、スーパーマンが活躍しているニューヨークのすぐ傍にゴッサムシティが出没し、ゴッサムシティで活躍するヒーローであるバットマンが、いきなりやってきた正義の宇宙人にジェラシー覚えるなんてことも起きてしまう。そんなストーリー。

 

そう、コレ、ジェラシーの話なんだよ(笑)

 

トレイラーを観たときは、なんかすごく嫌なことがあって、スーパーマンが暴れちゃうのかなーってちょっと思ったんだけど、全然そんなことはなくて、スーパーマンはちゃんとスーパーマンで、正義にまい進する実直な宇宙人だった。

ハンサムだし。

彼女もいる。

言うことなしだよね。

 

一方のバットマンは最初からちょっと病んでるし、そもそもがゴッサムで相手にしていた連中もスケアクロウやらジョーカーやら、病んでるやつらばっかしだし、彼女はいないし……しかも実際、スーツの中はフツーの人間なので、満身創痍。

あ、なんだか可哀想。

 

だから、スーパーマンにジェラっちゃって、ちょっとディスったりして頑張ってみるんだけど、結局のところ、スーパーマンのピュアっぷりに、あ、ごめんなさい、ってなっちゃう。そんなショボンぶりが最高にいい。

 

こんな風に書くとただのしょんぼりコメディになっちゃうんだけど、そこはザック・シュナイダー監督。

かつてはスパルタ兵を率いた男。

がっつりアクション、ど迫力シーン満載でカッコ良く描いてくれちゃう、この気持ち良さ!

 

いいよねえ、ヘンリー・カヴィル

スーパーマンにぴったり。

クラシカルな美貌だし、眼鏡のときと、スーパーマンのときの落差が、クリストファー・リーブ同様、ちゃんとあるし。

あと少し泣きそうな顔をするのが凄く母性本能をくすぐるタイプなので、こてんぱんにされているシーンなんて一部マニア(私のことか)に大うけ間違いなし。

さすが、ザック先生、わかっていらっしゃる。

 

ヘンリー・カヴィル、初めて観たのはターセム監督の大失敗作「イモータルズ」(ターセムは大丈夫なのか?)だったんだけど、このときはまだもっさりしてた。

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#短い前髪が致命的に似合わないのではないだろうか…

 

そこから、ザック先生にしごかれ、みるみる輝きだして、「UNCLE」では完璧な美貌で、ハンサムだってだけで出てきたヒュー・グラントと並んでひけを取らない美しさで、イギリス!イギリス!!

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スーパーマンはまた「UNCLE」とは違った種類の、どちらかといえば朴訥とした感じのただようカワイイ系。すごいハンサムなのに引き出し色々ありそう。

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ベン・アフレックは正直、嫌いだったんだけど、今回は良かったね!

いやー、だってさ、「デアデビル」なんか酷かったじゃないですか。

体はもっさりしてるし、顔ももっさりしてるし、何より、悪役のコリン・ファレルの方がカッコ良すぎて全部持ってかれちゃったという…あの映画大好きで何度も観てるんですよ。コリン・ファレルのところだけ。

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#強烈すぎて誰も勝てなかったファレルのブルズアイ

 

それが、年取って、なんか疲れた風情を漂わせるようになって、俄然良くなったじゃないですか!

ヨッ!疲れた会社経営者!!(酷)

 

 

そしてこの映画なんといっても出色だったのが、ジェレミー・アイアンズ演じる執事アルフレッド!

 

やっぱりね、ノーラン監督のバットマンが最高すぎたわけじゃないですか。

金持ちオーラばっきばきにだしつつ、背中に影しょってる役やらせたら右に出るものはいない(多分)クリスチャン・ベールを主演において、その屋敷に君臨するマイケル・ケイン様のアルフレッドなんてパーフェクトすぎて、どうすんの、もう誰にもこのフィールド踏み込めない!って状態だった。

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#坊ちゃまに甘々の執事王、ケインアルフレッド様。

 

そこにザックが持ち込んだのが疲れたビジネスマン風情のブルース+すさんだ執事のアルフレッド。この組合わせ絶妙すぎる!

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#優しさの欠片もないどころかいっそ狂気

 

アイアンズの荒み感が抜群。

ブルース坊ちゃまをひたすら過保護にするケイン様とはひとあじもふたあじも違う。

もう、愛情注ぐってよりは、酒注いでる感じ。

見守っているんじゃなくて、ちょっと通りすがりに手助けしてるって感じ。

ご主人さまに対するぞんざいさが半端ない。

ピンチになっているご主人さまに掛けることばが「ちょっと見たら大変なことに」

彼女持ちでピュアピュアなスーパーマンにががーんとなってるご主人さまに掛けることばが「あなたにも大切な人が…できないでしょうけど」

挙句の果てにはご主人様が秘蔵の酒を飲んだと文句をたれる。

ご主人様は命を懸けて、なんか無駄に戦ってるっぽいのに!

 

いい。凄くいい。

この組合わせで是非とも続けて頂きたい。

もちろん、甘やかされないアフレックバットマンの世界にはゲイリー・オールドマン演じるゴードン警部なんてご褒美アイテムも用意されていないのだ。

 

かわいそう・・・・・・

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#史上最高のご褒美キャラ

 

だいたいのことはゲイリーがいれば我慢できるのに(疑うなら「チャイルド44」を観てみるといい。あの死ぬほど救われない原作がそこそこ救いのある映画になったのはゲイリーがいるからだ)それすら与えられず、アイアンズ様に働き馬のように扱われ、従業員からは愚痴られ、スーパーマンからはピュアピュアオーラで天然ボケぶっこかれ、そしてワンダーウーマンからはさげすみの目で見られる。そんなアフレックバットマンが大好きだ。

 

とか言いつつ、眼で追っちゃうのはヘンリー・カヴィルとアイアンズ様なんですけど。

仕方ない。

人は美しい者に眼をひかれるのだ。

続編、全力で楽しみにしてます。

フォーエバー・プラッド 28th May, 2016@東京グローブ座 4 & 5th May, 2016@KAAT

舞台

 オフ・ブロードウェイのミュージカルで2013年に日本版で公演、今回、全く同じキャストで再演となった舞台を、千秋楽を含む3回観てきました。

 

 男性四人のボーカルグループが、初めての大きな舞台を踏むことになって、誂えたスーツを取りに行くとき事故に遭い、全員死んでしまう。そんな彼らがよみがえって、ひと晩かぎりのライヴショーを行うというとても変わった設定のミュージカル。

 ミュージカルと言っても、台詞を歌うことは一切なくて、観客は彼らのライヴショーを観に来た観客ということになるから、感覚としてはライヴに近い。登場人物も四人だけだし(あとは演奏するバンドだけ)。

 しばしば観客に話しかけたり、舞台にあげたりもする観客巻き込み系で、アドリブもちょいちょい混ざってるとても気軽に楽しめる作品でした。

 

 構成も、一夜限りのライヴショーという限定された時間と空間に、彼らの生前の思い出だとか、歌に対する思いだとか、切なさがきれいに織り込まれていて、実に絶妙。飽きさせない。

 特に終盤のエド・サリヴァンショーの部分は抱腹絶倒の大騒ぎで、4人しかいないなんて信じられないほどのバラエティに富んだシーンを繰り広げてました。何回観ても爆笑。

 

 歌も素晴らしかったなあ。明るい歌から、ラブソング、労働歌まで、幅広くて、それをどれも実に楽しげに生き生きと歌い上げてくれるから、聞いていてとても気持ちが良くて、ずっと笑顔でいられました。これは癒し舞台……。

 

 キャスト四人がまた絶妙な配役で、元気いっぱいなんだけどぜんそく持ちのフランキーに川平慈英、派手でカッコつけでちょっといい加減なスパーキーに松岡充、スパーキーの異母兄弟(って言ってたけど設定的には親の連れ子同士なのでは…)ですぐに鼻血が出ちゃうビクビクビックルなジンクスに長野博、そして胃痛持ちで神経質なスマッジに鈴木壮麻。

 

 失礼ながら、私、壮麻さんって存じ上げてなくて、この四人のなかで唯一、知らないキャストだったんですけど、声を聞いた瞬間に、なにごとー!!?ってなりました。

 とんでもない美声。聞けば劇団四季にいらしたとのことで、アンコールのフリートークでも、この後にもう3つくらい舞台の台本が届いているという超売れっ子さん。

 身のこなしも美しく、しかもハンサム。聞いてないよって感じのハンサム。それでいてコメディセンスも抜群で、ハンサムなのに、観客を笑い死にさせかけたのは間違いなくこの方です。

 

 みんなそれぞれ役柄にぴったり、というか、役柄を演じるのにぴったりでしたね。

 川平さんの小さな身体から発散するエネルギーの大きさはフランキーそのものだったし、松岡くんのライブステージで磨かれた歌い方のカッコ良さはやっぱ役者さんとは一線を画する感じだったし。長野くんはおどおどしているふりが上手!(笑)いや、だって、V6でおどおどしてるの観たことないもん(むしろ一番どっしりしてる)。でも、そこは流石のアイドルパワーで、かわいくみせる技に長けてらっしゃる。すっごいかわいかった。なんか果てしないかわいさを観た。

 ちなみに踊りもいつもと全然違ってて、わざとぎこちなくしてたんだろうけど、時折キレッキレの仕草が出ちゃってて、それもまたかわいかった。もう何でもかわいいよ!

 あと、転び技やらせたら本当に上手いよね、長野くん。On The Townでもびっくりしたんだけど、今回も階段でのずっこけシーンがあって、すごい自然なのね。ビートたけしより自然だよね。どこで身に着けた技なんだ、あれは。

 まあそれはどうでもいいんだ。

 

 今回約3年ぶりの再演となりましたが、これは数年おきに是非とも、是非とも、同じキャストで再演してほしいなあ。プラッズたちが帰ってくるのを観客も心から待っているヨ~!

キャロル "Carol" 2015 UK/US directed by Todd Haynes

映画

原作読了後、鑑賞。

 

ルーニー・マーラー演じる若い女性テレーズが、クリスマスのバイトで働いていたデパートで、ケイト・ブランシェット裕福な夫人キャロルと恋に落ちるものがたり。

 

同性愛を病気として扱っていた時代だから、今よりもずっとこのふたりの恋には障害がある。

そのうえ、キャロルには夫と子供があって、離婚申し立て中の身だ。

 

それでもふたりはひと目見たときからお互いの気持ちを止めることができない。

この恋がひたすら美しいのは、その想いが、片想いだからだ。

 

テレーズはカメラマンを目指しているだけの、何も持っていない、できない、若い女性でしかない。

アパートは狭く、恋人はいるけれどもそんなに好きだというわけでもない。

どうしたら憧れの職につけるのかもわからないまま、日々を過ごしているところに、会ったこともないような、ゴージャスで美しい女性と出会う。

彼女は自信に満ちていて、自分が何をしているのかちゃんとわかっているように見える。

服もメイクも完璧で、彼女といると恥ずかしささえ覚えるのに、それにも増して彼女が自分を見てくれるだけで幸せを感じる。

けれど、それは自分の片想いだと思いこもうとしている。

なぜなら、キャロルは自分のような小娘に恋をするような女性ではないし、同性愛は病気だからだ。

 

一方で、キャロルは幼い娘だけが心のたより。見栄ばかり重んじる夫の家族との暮らしに耐え切れず、離婚を申し立てている。夫は、自分を愛しているのではなく、自分を美しい戦利品あるいはアクセサリーのように扱っていると感じている。だからテレーズに会ったとき、自分を着飾らなくても美しい彼女の率直なふるまいに恋をする。彼女が自分自身に心を寄せてくれることに誇らしさと幸せを感じる。

けれど、それも自分の片想いだと思いこもうとしている。

なぜなら、テレーズにはちゃんと彼氏がいるし、他の若い男性もテレーズを見ると色めきたつ。自分はもう年を取っているし、おまけに夫も子供もいるからだ。

 

ふたりが互いのこころを、ただの憧れだとか優しさだとかに取り違えたふりをして、片想いを続ける姿はいじましくさえある。

背中合わせに寄り添って、ただその背中のぬくもりだけで幸せになっているような恋をする。

 

逃避行のような旅のなか、ようやくふたりが互いのきもちを確かめあったときも、やっぱりそれは恋に過ぎない。ふたりのどちらもが、自分の方が相手を愛しているのだと感じているから、ふたりからは不安がぬぐえない。

恋を愛にするためには、テレーズはもう少し大人にならなければいけないし、キャロルはいったんすべてを捨てなければいけない。

 

この映画の素晴らしいところは、そういう心の微妙な動きを、ことばではなく、視線や、ちょっとした仕草で丁寧に伝えてくるところだ。

どんなにキャロルを美しいと思っているか、そのテレーズの想いを私たちはテレーズが撮った写真に見ることができ、テレーズをどれだけ愛らしく思っているか、そのキャロルの想いをキャロルのひそやかな視線に追うことができる。

 

大人になったテレーズが選ぶのは、もちろん真実の愛だ。それこそ彼女の素晴らしいところで、大人になったからといって社会常識にいっさいとらわれることなく、常に自分に誠実だ。彼女が大人になって得たことは、自分がキャロルを支えることができるという自信だ。だから、初めて対等に彼女の視線を受け止めることができる。

このときの、二人の交わす視線に込められた愛情の優しさ、深さの美しさ、またそれを永遠にとどめておくかのようなふつりと途切れる幕引きのみごとさが素晴らしかった。

 

原作は実は色々と設定が違っている。

作者はパトリシア・ハイスミス

大好きなハイスミス

この作品、知らなかったんだけどと思ったら、発売当初は同性愛への偏見が大きかったことから、別名義で発表していたとのこと。

ハイスミスの作品は、特にリプリーシリーズだけれども、同性愛の雰囲気が漂っている。

キャロルは、たぶん、ハイスミスが書いた唯一の恋愛モノだと思う。

でも、やっぱりハイスミス

いつものテイスト、旅であるとか、油断のならない雰囲気、じわじわと侵食する不安感はしっかり詰め込まれている。

映画ではだいぶそのあたりをはしょったけれども、探偵とのやり取りはかなり危険なラインまで発展する。

旅も長い。キャロルがいないあとも、テレーズは旅先でひとり旅行者として暮らす期間がある。

この手の、異邦人としての暮らし、隔絶した環境での不安感を描かせたらハイスミスが一番だと思う。読者も不安でたまらなくさせるのが実に上手い。

それからテレーズはカメラマンではなく舞台美術家になるのを目指している。

これをカメラマンにしたのは、映画の見事な変更点のひとつだ。小説と違って視覚にうったえる映画ではカメラにすることで、テレーズの写真が大きな役割を果たした。

 

ハイスミスがこの作品を発表したあと、同性愛者から多くのファンメールが届いたという。

「別れるのでもなく、どちらかが死ぬのでもないエンディングの同性愛小説は初めて!」

 

確かにそうだ。たいていの同性愛の恋愛は悲劇に終わるものと相場が決まっている。

だからこそ、ハイスミスは、厳しい筆致で描きながらも、優しいラストを用意してくれたのに違いない。

というか、だいたい、ハイスミスは筆致は容赦ないけれども、ラストは主人公に優しいよね。

リプリーも死ななかったわけだし。

 

見事な原作、見事な映画化だった。

エヴェレスト 神々の山嶺 2016 日本 平山秀幸監督

映画

原作未読で鑑賞。

 

主人公の深町は山の写真で食っていくことを目指す野心家のカメラマン。

ときにその野心が人の顰蹙を買うこともあるが、それをおそれることもなく、突き進もうとする。

カトマンドゥで偶然出遭った伝説的クライマー羽生の人生を調べるうちに、彼に執着を覚え、その前人未到の挑戦に随行、撮影するチャンスを得る。

 

鑑賞後の最初の感想は「山、やっぱりわからない」だった。

もともと、山をやる人間ではないので、見る前から「山、わからん」と思っていた、それをそのまま引き摺った、更にはどんなに過酷な世界かを知ってますます理解の範疇から外れていった、そんなふうな思いだった。

 

それが、映画を観終わってから、羽生はなぜすべてを捨てても山に登り続けたのか、他のひとに関心を抱かなかった自己中心的であった深町が、羽生になぜあんなにも惹かれたのか、つらつらと考えているうちに、ふと、それこそ、吹雪で閉ざされていた視界がぱっと開けて山の全貌が見えるときのように、理解した。

彼ら二人のあいだに生まれた共感でもなく友情でもない感情を理解し、山に挑み続けた理由を理解した。

 

すなわち、私たちの人生もまた山に登るのとそっくり同じだということだ。

 

目の前の困難にぶつかっても、それを乗り越えなければ先には進めない。

進んだ先に得られるものは他人からすれば何の価値もないかもしれない。

そのいただきは、その人ひとりだけのものだ。

もし、そのいただきを共有できるひとがいるならば、そのひとは限りなく自分の魂に近いひとになるだろう。

 

重要なのは足を止めないことだ。

兎に角、前へ、前へ、たった一歩でも、一歩に満たなくても、先へ進むことだ。

 

この映画からもらった力強いメッセージだ。

 

丁度、3月。

4月から生活が変わる人も多いし(私もその一人だ)、その周囲で自分の生き方にふとした疑問を感じる人もいるだろう。

歩みを止めるのはほんの小さなことだけれど、実際に対峙すれば、とても乗り越えられない大きな岩のように思えるのではないだろうか。

けれど、その岩を越えたとき、そこには、いただきに通じる道が開ける。

目の前が見えないからといって、歩みを止めたら、そこでおしまいだ。

 

是非、山を登ることに対する先入観を捨てて、観て欲しい。

羽生と深町の結びつきや、前に進む力強さが、きっと力になってくれる。

 

とても大事な映画になった。

危険ななか、撮影を敢行した映画製作陣、羽生と深町を生きた阿部ちゃん、岡田くんに心から感謝と拍手を送りたい。

 

映画を観たあと、原作も読んだ。

原作は映画と違って、もっと詳しい山の話があって、映画でわからない部分を補完できた。

深町のキャラ設定が映画とはかなり違っているのだけれども、それは2時間という映画の中に収めることを考えてのことだとインタビューで岡田くんが言っていた。

確かに、原作の深町に2時間で共感するのは難しいので、正解だと思う。

ただ、原作の深町は、より、わかりやすいというか、現実的に理解しやすいキャラクターになっている。

少々、煮え切らないのが、個人的には好きになれないが、まあ、私は白黒はっきりつけたがるきらいがあるので、こういった悩む姿に共感する人の方が多い…のかな。

羽生がなぜ、山をやり始めたのか等も、映画では描かれなかった部分なので、原作もオススメしたい。

 

坂本昌行ソロコンサート「One Man Standing」@オーチャードホール 6th Feb 2016

ライヴ・コンサート

 坂本くん初のソロコンサートにして、ジャニーズ初のミュージカルコンサート、行ってきました。

ミュージカルコンサートって、つまりミュージカルの曲だけを歌うコンサートということになるんですが、ツイッターで演出家の人は、ハリー・コニックJr.がベガスでやっているようなショーにしたい、と言っていました。

 

 しかし,たった3日間計4回公演はいくらなんでも少なすぎ。

 お初尽くしということで、守りに入りすぎたかな。とにかくチケット入手困難で、ファミクラに入っているお友達と協力してようやく1回だけ入れたのがラッキーくらいの状況でした。

 次回はもうちょい長く、たくさん、公演やりましょう。

 せっかく興味を持ってくれたV6ファン以外の人たち、たとえばミュージカルファンで坂本くんの歌声が好きだとか、ワンディッシュで坂本くんの歌聴いてみたいと思ってたとか、いきなりジャニーズのコンサートに行くのは敷居が高いにしても、ソロコンだったら行ってみたい、そういう人たちがたくさんいると思うんだけど、たぶんというか、まあ確実に全然観られなかったと思う。

 

 私は2013年からのファンなので、坂本くんのミュージカルはOn The Townしか観たことがないんですが、ミュージカルは昔の映画から最近の映画までよく観る方なので、普通に楽しみました。

 坂本くんの声は甘くて優しいうえに声量があるので、聴いてて非常にリラックスできるんですが、その一方で踊りはエロいんですよね。

 エロとしかいいようがないから、エロって言っちゃいますけど、セクシーとは違うんですよ。セクシーって安っぽい気がするのね。もっとお高い感じのエロ。エロティシズムって言ったほうが日本語的にはいいかもしれない。日本語じゃないけど和製英語的な意味で。

 もともと生まれもったきれいな身体と、日ごろ鍛えたダンスが合わさるとなんでこんなにエロくなるのか。そこが坂本くん最大の魅力だと思うんですけど、踊ってないときはなんかちょっとかわいい感じ。踊り始めるとまるで別人。

 6人で踊っているときとはまた違う坂本くんのゴージャスな、大人の世界にひたれる2時間でした。

 個人的にはRENTの曲がいちばん好きだったかな。

 あと「ラブミーテンダー」。これは英語で是非とも歌って欲しかった。

 全部ね、日本語訳で歌ってたんですけど、坂本くんの英語ってすごく素敵なんですよ。発音がエロいの。そうか、これもまたエロなんだな。兎に角Lの発音がいいんだよね。

 違う曲で「honestly love you」って歌詞があったんだけど(題名も一緒か?)、素晴らしかったね。Lが。

 私、坂本くんのLが好き。

 

 マニアな話はさておいて。

 

 ちょっと勿体なかったなーと思うことが2点。

 

 1つは演出がいまいちまとまっていなかったこと。

 タイトルが「One Man Standing」だから、てっきり坂本くんが一人で歌いあげるものだと思っていたのですが、ダンサーさんも、シンガーさんも多かった。坂本くんなしで女性だけが歌うときもあったしね。

 坂本くん、一人で成り立つ世界だったと思うんですよ。シンプルに彼の歌唱だけで良かったんじゃないかなとすごく思いました。

 途中、いくつかのミュージカルの場面を再現しながら歌ったんですが、それをやられると、ダイジェスト版を見ている感じでとっちらかっちゃう。

 ミュージカルナンバーをひとつの曲として歌うというコンセプトで観たかったなあ。

 客いじりも良かったとは思うけど、ちょっと中途半端だった。ショーなんだからもうちょっと踏み込んでもよかった気がします。笑いがね、もう一歩だったんですよね。

 有名なサウンド・オブ・ミュージックの曲「You are 16, going to 17」を使って森田くんネタで落とすってのは面白いけど、せっかくだからワンフレーズじゃなくて全部聴きたかったな。落としたあとでフルでやっても良かったように思う。すごく有名な曲だし、楽しい曲だから。選曲にこの手のかわいくて誰もが知ってる曲が足りなかった。

 MCも音楽プロデューサ(なのかな)の羽毛田さんの話が多くて、観客的にはポカーン。すごい人なんだよ!と力説されても、ねえ…別に音楽プロデューサを見に来たわけではないので、そういう話はそれこそパンフレットでも用意して書いておけばよかったんじゃないかな。

 あと、森田くんの映画をいきなり宣伝したのも、???でした。事務所の意向なんでしょうけど、違和感が大きかった。あれ、ミュージカルじゃないし…。

 

 もうひとつは坂本くんが凄く反省しちゃったこと。

 たかが、と言っては悪いのかもしれないけど、歌詞を忘れてしまったことについて、全部吹っ飛んで歌えませんでしたとかなら兎も角、ワンフレーズくらい、わざわざ言わなくていい。

 1回目の忘れちゃった、は良かったけど、2回目の忘れちゃったは本気で本人が悔しがってたし、反省してますってなっちゃったし、実際、次の日に悔しくて眠れなかったって言ってたらしいけど、観客からしたらたかがワンフレーズなんですよ。

 ミュージカルだったら台詞抜けになっちゃうけど、コンサートだから、そんなに気にすることじゃない。というか、気にしないで欲しい。完璧な歌詞を聴きに行っているわけではないんだから。

 客としては、素晴らしい歌声と踊りが見られればそれで良くて、歌詞抜けちゃったねはちょっとした笑い程度で済む話じゃないですか。

 それを本人があそこまで気に病んじゃうと、こっちも気になっちゃって、心配になるし、眠れないほど悔しいまで言われたら、私たちが観たコンサートは彼にとって黒歴史なのか?って思っちゃうじゃないですか。

 これはアイドルというジャンルの特殊性なのかなとも思ったんですけど、つまり、アーティストが自分の失敗を真摯に反省して、それを糧に成長していくのをファンが見守るみたいなストーリー性が、アイドルとファンの間にはあるじゃないですか。

 でもショーって考えると、そういう関係性って無いんですよね。

 兎に角、ショーはショーとして、パフォーマーは客を楽しませる。客は笑顔で帰る。それでおしまい。

 どっちがいいとか悪いとかじゃなくて、土壌の違いなんでしょうけど、私的には、歌詞の間違いくらいどうでもいいじゃん、寝られないとかやめてくれ、と思ったのでした。

 歌詞忘れたら、いっけねって顔すればそれでいいんですよ。

 大事なのはそこじゃないってことに気付いて欲しい。

 

 ショーなんだからそのとき観客が楽しめればそれでいい。

 私は十分楽しんだよ!

 素晴らしい舞台ありがとう!!

 色々、言ったけど、総じてうっとりするような歌声と、エロティシズムあふれるダンスが最高でした。

 次は是非、もっとたくさんの公演を!

 限られた観客だけじゃ勿体ないですよ!